遺品整理の落とし穴 〜相続トラブルを予防できる法律知識〜

投稿日:2014年08月05日

遺品整理には相続トラブルの種がいっぱい

賃貸住宅大家さんは要注意!善意で依頼した遺品整理が相続トラブルを引き起こす!?

  • 親族が亡くなり、故人が住んでいた住居に遺された遺品を整理する。
  • 所有する賃貸物件で借主が孤独死。代わりに家財の片付けをする必要がある。

このような時、最近では遺品整理業者を利用するケースが増えていますが、遺品整理を依頼する前に気をつけなければならないことがいくつかあります。

 

今回は、行政書士として日頃から相続手続きのサポートをおこなっている筆者が、これまでに遭遇したケースをもとに遺品整理時の注意点を挙げたいと思います。

 

遺品はどんなものでも故人の遺産(相続財産)である

まず、おさえるべきことは遺品はすべて故人の財産であるということです。
 そして故人は亡くなったのですから、それらは日本の民法では遺産(相続財産)と定義されています。

 

民法では、相続財産は一定の権利者(原則相続人)しか処分することができないとされ、自分が相続人であることや、他に相続人がどれだけいるかを確認する必要があります。これを相続人調査といいます。

 

相続人調査は、安易にあなたが知っている相続人だけだと決めつけずに故人の戸籍をすべて取り寄せて相続人を確認することが重要です。筆者の経験上、依頼人すら知らなかった相続人がいた!というケースは意外とあるものです。

 

もし、あなたが相続人ではない場合やあなたの他にも相続人がいる場合、たとえ善意であろうと独断で遺品を処分してしまうと他の権利者から財産の返還を求められる可能性もありますから注意が必要です。

 

書類一枚が数千万!? 安易には処分できない

遺品整理をする上で特に気をつけなければならないのが書類関係です。その他の物は、ひと目でそれがどのくらいの価値があるか判断することが比較的容易ですし、見落としてうっかり処分してしまう可能性も少ないと思いますが、書類は違います。

 

一部を除き、ひと目でそれがどういう書類で、どれ程の価値があるものかを判断することはできません。また、相続の専門知識が無ければ、判断が難しい書類も数多く存在します。

 

筆者のこれまでの経験で、故人宅へ財産調査でお伺いした際、遺品整理業者が遺品整理をおこなったあとで、あるはずの重要書類を廃棄物として処分してしまっていたというケースが何件かあり、正確な遺産を把握することが非常に煩雑で困難になってしまったり、場合によっては遺産の一部をあきらめるケースもありました。

 

このようなケースの場合、遺族は、不要な物と判断し処分して欲しいと依頼し、遺品整理業者は依頼どおりに処分したわけですから、誰が悪いとは言えないのが現実です。

 

これらのトラブルを防ぐには、遺品整理時に遺産相続に関する仕分けを的確に行なえる知識を持つか、それを有する専門家に相談した上で処分することをお奨めします。

 

遺産相続の手続きを代行する専門家

法律で定められた相続の手続きは、親族同士の利権が絡む場合が多いことや諸手続きも煩雑なため、第三者である行政書士などの専門家が仲介に入るのが最も好ましいといえます。

 

既にトラブルとなり、争いが発生している場合には弁護士の業務となりますが、紛争の解決には時間と費用がかさみます。そうならないために、早い段階で行政書士などの専門家に相談し、円滑な遺産相続をおこないたいものです。

 

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